ピザ

深夜にドアを叩く音で目が覚めたが、そのまま寝た。翌朝ドアを開けると、冷えて堅ーくなったピザがむき出しのまま置いてあった。そのピザをフリスビーの要領で向かいのマンションに投げた。その夜またドアを叩く音があったが、やはり寝続けた。翌朝ドアを開けるとやはりピザが一枚。やはりフリスビーとして向かいのマンションに投げた。その夜はひたすら寝た。翌朝ピザがあった。投げて、夜になった。この日ばかりはピザ配達人を見届けてやろうと思い、部屋の灯りを消しドアを開けっ放しにして玄関で腕を組み仁王立ちで待った。すると零時を過ぎたころ、向かいのマンションの一室のドアが音もなく開き、住人が半開きのドアから半分だけ体を出したかと思うと、こちらへ、なにか、投げた。それが冷えて堅ーくなったピザだと認識した瞬間、それは私の首筋を捕えて首チョンパ