序章

しっかり施錠されたドアを蹴破ると二人の男は部屋になだれ込むかのように突入した。二人は土足のまま部屋内をうろつき、部屋に散らばる様々な物を手に取っては眺めた。すると突然、若い方の男がテレビを前に叫んだ。「ビデオを再生した画面がこれです!」そこに映っている映像に眼を奪われた老いた男は低く唸ると困惑した表情を見せた。若い男はひとり確信を深めた。そこへ別の男が一匹の犬を引きつれて部屋へ入ってきた。犬は辺りの臭いを嗅ぎ回ると、ごみ箱の前で激しく吠えた。ついにスペルマ犬がザーメンティッシュを嗅ぎ当てたのだ!!これが後に云われる<密室オナニー>の発端である…