せんせい

そとをぶらぶら歩っていると、人がいた。そいつは見るからに先生然としていた。その佇まいたるや、まさに教師。そこでわたしはたずねた。「あなたは先生ですか」そうです、と答える。「なんの教科をおしえているのですか?」すると先生、だんまり。かつてわたしも教師をしていたことがある。いや、ない。わたしは教育者として失格だ。これでは教育者として失格だ。どうしたらいいのでしょう、せんせい……ねえ、せんせい……