爆裂地蔵(中)

石工は地蔵を己の手により新たに造った。それは見事な出来栄えだった。ちゃんとした意味で立派だった。地蔵は以前にも増し参拝者の数を増やし人々に愛されたが近隣の中学生はバカだった。ちゃんとした立派なバカだった。そのバカが金属バットで地蔵を粉砕したのだ。石工は激怒し、さらに立派になった。そして3代目地蔵が製作された。それは2代目をはるかに上回る見事さだった。まさに地蔵の最高峰、人知れぬ歴史的名作であった。だがバカも立派であった。最高峰のちゃんとした上、立派なバカであった。まさにバカのエリートだった。地蔵を電気ドリルでぼろぼろにした上、あけた穴に糞便を詰め込んだのだ。これを見た石工は慟哭し、その場で排便して地蔵に汚物を塗りたくった。こうして最高峰のちゃんとした立派なエリート同士のバカと気違いの百年戦争が幕を開けたのだ。休憩。