落とし穴2

外をぶらぶら歩いていたら巨大蟻が寄ってきた。怖いので軽くジャンプして踏み潰した。また少し歩くと道路に四角い影が見える。見上げると頭上にブロックが浮遊している。ジャンプしてブロックを割ると中から大量のガムシロップがごぼごぼ出てくる。急いで空ペットボトル(2.7L)にガムシロを詰め、その場で飲む。すると体が二倍、きっかり二倍になった。そのまま進み先日ピンポンダッシュした家で再び呼び鈴を押した。やはり即座に真っ白な顔のない3mぐらいの女がブーツを履いて飛び出して来た。しかも大量のハンマーを持参している。大量のハンマーを持参している人を初めて見た。登山用のリュックと登山バッグ(一部の登山家が愛用。巨大)からもハンマーがはみ出している。だが今日は身長に伴って気も大きくなっていた私は女を殴り倒すと、彼女持参のハンマーで彼女自身を滅多打ちにした。そのまま歩くと巨大亀を見つけたので跳び踏む。すると巨大亀は甲羅に身を収め、その場で動かない。気が大きくなっていた私は巨大亀を思いきり蹴ると、巨
大甲羅が完全に摩擦を無視して、住宅街の電柱と土塀の間で高速反復移動を始めたのです。巨大甲羅は電柱・土塀にぶつかる寸前、反発し合うかの様にお互いの接触を拒みます。つまり巨大甲羅の発する何らかのエネルギーX(摩擦0永久反復運動)により周囲の建築物に与える影響を考慮して下さい。影響を、考慮して、下さい。解決方を見出だせぬまま巨大甲羅を後にした私は見慣れぬ巨大土管を発見したが無視した。空中ブロックが路上に正方なる影を落としているので跳び割る。すると中から輝き瞬く多角形の物体が飛び出し、路上狭しと跳ね回りながら私の眼前から遠ざかって行く。私も年甲斐なく全力で走り輝く多角形物体を追っていると、毎日の時間に追われる生活から抜け出し、こうして正体も判然明瞭とせぬ輝く物体を追うという行為に年少だった頃の日々を重ね、ぼんやりと全力疾走していると落とし穴に落ちて死んだ。