名文紀行24

文学賞の心得――
【一】芥川賞は、目利きじゃない。村上春樹島田雅彦高橋源一郎も逃している。
【二】直木賞は、賞を与えるタイミングを間違えている。
【三】文学誌新人賞は、宝くじを買うつもりで読め。
【四】文学賞の選評は、選考委員にキャラ萌えして味わえ。
【五】江戸川乱歩賞とは、ミステリ界のセンター入試である。
【六】ミステリ系老舗新人賞は、生存競争が熾烈。がんばれ。
【七】二年にいっぺん大賞がでるホラー大賞。実は歴史のあるホラサス。
【八】メフィスト賞は、型破り。鮎川賞は、オーソドックス。
【九】KAPPA-ONE登竜門は、手堅い。「このミス」大賞は、ヤマっ気たっぷり。
【十】ファンタジーノベル大賞は、現代文学の新しい才能を生み出している。
【十一】SF新人賞の歴史は、まだ始まったばかり。
【十二】文学賞は、作家のためにある(読者のためにあるのではない)。
【十三】文学賞は、いっそ博打にせよ。
――大森望豊崎由美文学賞メッタ斬り!』より

プラナリア」は、五つの短篇である。内容はたいしたことではない。市井のゴミのような話である。
――津本陽「天然の資質」より