群団キューブパズルの話

俺が幼少のころ、親が共働きであったため俺は祖父母宅で一日の8割を過ごしていた。そこにはディズニーキャラがプリントされたキューブパズルがあった。キューブパズルとは5×5×5センチぐらいの立方体の6面にそれぞれキャラクター達のイラストが描かれたパズルである。それが全部で20ピースある。ディズニー製だけあってそのクオリティーは高い。そこにプリントされている絵柄は、ミッキーと仲間たち、白雪姫と7人の小人、アリスと不思議の国の方々、草原で小鳥に頬笑むバンビ、など(残り2面は忘れた)どれも愉快な面子が雁首そろえた楽しげなイラストである。そんなパズルを眺め絵柄を合わせていた幼少の俺だが、当時の俺はディズニーランドなどつゆ知らず、キャラクターも誰ひとり知らない。せいぜい耳の丸い奴、服を着た鳥の奴、犬の奴、ちいせえ老人の奴等、笑うしましまの猫の奴、謎の鹿の奴、ぐらいの認識しかない。そこで当時の俺は思った「こいつら何者なんだよいったいなんの群団なんだよこいつ等なんの群団なんだよ!」、と。