蛮族養成所

蛮族になりたいという志を胸に抱く若者は、悲しむべきかな年々減少傾向にある。かつては全国各地に存在した蛮族養成所も現在では五指で数えられるまでになってしまった。しかし養成所には毎年すくないながらも将来の蛮族を夢見る蛮族の卵たちがその門戸をたたく。今回はそんな蛮族養成所のカリキュラムを、時間の許す限りご紹介していきたいとおもう。まず蛮族養成所に入所するには学歴・履歴書は必要ない。年齢も問われない。とにかく門戸を叩き「俺ぁ蛮族んなっぞ!」の旨を伝え、入所金を払えばいい。入所金はいくら払ってもいいし、後の実習で近隣の村から奪った金銭・物品・家畜・穀物・女を後払いにしてもいい。ただし入所金を踏み倒すと各地域による『蛮族の掟』に従った罰が下されるのでご注意を。入所初日、まずは先輩蛮族養成員から身ぐるみ剥がされる。この行為には『身ぐるみ剥がされる精神的ダメージ』を身をもって知るという教えが含まれている。それから全裸のまま劣悪な穴ぐらをあてがわれる。劣悪な穴ぐらでは先輩蛮族員数名と同居する事となる(
ここでの同居蛮族員は先に述べた身ぐるみ剥いだ蛮族員と別)。こうして下級蛮族員としての、犬より地位の低い過酷な生活が始まるわけだが、将来の蛮族を目指すたる者、弱音を吐くわけにはいかない。初日には各穴ぐら毎に新人蛮族員を迎える『歓迎式』がで恒例となっているが、このイベント後、心折れ夜のうちに脱走を企てる新人蛮族員が毎年見受けられるが、その模様は次の機会に…。続