全26文字アルファベット怪談

これは実際に起こった話です。その当時、僕はH大学の二年でした。一年上にW先輩という人がいて、そのW先輩がこんな事を言いました。「今週の金曜、F病院で肝試しやんだけど、おまえも来いよ」F病院といえば、数年前に経営破綻して院長が自殺した、現在では使われていない廃病院です。僕はその当時、Uというコンビニでバイトをやっていたのだけれども、金曜日はたまたまバイトもなかったのでW先輩のその誘いを承諾したのです。
そして肝試し当日。参加者は僕以外にW先輩と先輩の彼女のA子さん、それにS田さんという先輩の友人と、僕と同じゼミのO島君という友人でした。その日は8月であったにもかかわらず、なんだか肌寒い日でした。半袖のYシャツを着たO島君もVネックのTシャツを着た僕も震えていました。「じゃあさっそく中に入ろうぜ」と先頭のW先輩が言い、皆でぞろぞろ後に従いました。病院の入り口の扉はガラスが割れており、そこから中へ入りました。病院の中は埃まみれで湿っぽくて真っ暗で静まりかえり、とても薄気味悪い場所でした。W先輩はバッグからC社製の懐中電灯を2本取り出すと、1本は自分で持ち、もう1本を僕に渡しました。すると先輩は「俺とA子はここに残るから、お前とS田とO島君はB棟へ行け」と言いました。黙ってうなずくと僕達はGセクションを抜け、さらにPセクションを通りB棟へ到着しました。僕達は階段を登り、4階まで上がりました。肌寒い日で
したが、緊張と恐怖で僕はじっとり汗をかいていました。長い廊下を進み、そしてX線照射室の前に来た時です。「おい、なんか今、物音がしなかったか…?」とSさん。「い、いや…僕はなにも…」…Zっ………Zっ………Zっ……「!?」確かに聞こえます。何かを引きずって歩くような様な音です。……Zっ………Zっ………Zっ……Zっ……Zっ……Zっ…Zっ…なにかが、近くにいる!「うっ、うわぁぁぁぁぁーーー!!なっ、なにか近づいて来るーーーーー!!なにか近づいて来るーーーーー!!うわぁぁぁぁぁーーー!!」Zっ…Zっ…Zっ…Zッ…ZッZッZッZッ!!「うわぁぁぁぁぁーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!こっちへ来るーーー!!こっちへ来るーーー!!うわぁぁぁぁぁーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!すごい速さだーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!すごい速さだー
ーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!すごい速さでこっちへ向かって来るーーーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!すごい速さでこっちへ向かって来るーーーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!逃げろーーー!!うわぁぁぁぁぁーーー!!逃げろーーー!!」ZッZッZッZッZZZZZ…「「rrrrrrrrrrrRRRRqqQQQQQQQQQ!!!!!!!!!!!」」…ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZーーーーーーーーーー!!!!「うわぁぁぁぁぁーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!速えーーー!!うわぁぁぁぁぁーーー!!こいつ速えーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!やべーまじ速えーこいつ超脚速えーーーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!おっ追いつかれるーーーーー!!おっおっ追いつかれるーーーーー!!うわぁぁぁぁぁーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!追いつかれたーーーーー!!ついに追いつかれたー
ーーーー!!うわぁぁぁぁぁーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!追い抜かれたーーーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!うわぁぁぁぁぁーーーーー!!みっみっMILKが飲ーーーみてーーーーーなーーーーー!!」 END!!