スーパー桂馬の会話の話

今日スーパーに行ったら精肉売場に20代後半ぐらいの女の人がいたんです。アラサー?知らねー!女の人。俺も肉を買おうと思って、その女の人に近づいたんです。個人経営の狭くて混みあってるスーパーなので、俺はその女人まで1メートルぐらいの距離に接近したんです。その人は髪染めてて足元にいくらか荷物が置いてあって棚の商品をじっくり吟味している模様。店内の角にあたる場所の少し手前、将棋盤で言えば桂馬の初期位置にその女、銀の位置に俺がいます(向きは逆)。香車の位置には女の荷物が置いてあります。するとその桂馬女、横顔しか見えませんが何やら喋っています。商品を手に取ったり棚に戻したりしながら何やら喋っています。おそらく荷物の陰(ポイント香車)に子供でもいるんだろうと思い、俺は目当ての商品を手に取りつつ、その女の人をちらっと横目で見ました。(!)その女は、商品に向かって一人で喋っているのです。子供の姿などなく女は商品棚に向かって一人で会話しているのです。すわイッセー尾形かはた
また無声スケルトン腹話術か。会話、です。独り言ではなく。俺は騒々しい店内で耳に意識を集中しました。女はパックに入った肉(おそらく臓物系)を手に持って「(相手が否定するのに対して)だっておいしいじゃ〜ん」と言いながら彼氏(たぶん)との何気ない風の(なんとなく甘ったるい喋り方)会話をしていたのです。私は目当ての商品をカゴに入れると、すぐにそこから立ち去ってレジに直行してしまったのですが、今にして思えば、もっとじっくり聞いとけばよかったなあと、いまさら後悔しているのです。まあ桂馬[←変更可]なだけに……[この話のオチを募集します]